様々なモノ・コトを愛する趣味人たちが集う 『憩い&情報交換の場』 を目指してる・・・らしい。 from 泉北ニュータウン光明池
だんじり祭りの撮影について☆
▽やりまわし動画1



▽やりまわし動画2



これら動画をご覧くださった方から、だんじり祭りの撮影についてご質問を頂きましたので、一応、僕が気を付けているコトをご紹介します。
ただ、上北の場合、世間一般的に認識されている 『だんじり撮影』 とは異質な部分があって、たぶん色んな意味でちょっと特殊な条件が重なっているような気がします。

まず こちらの記事 に目を通して頂きたいのですが、だんじりの曳行では全ての部署の役割と連携が非常に大切で、『全員が他の全員を信頼し、己の役割を全うする事だけに全力を注ぐ』 ことで成り立つものだと思います。

で、上北の撮影班は基本的に全員が若頭か青年團のメンバーで、『前梃子 ・ 大屋根 ・ 小屋根 ・ 後梃子 ・ 撮影』 という感じで、撮影もだんじり曳行の1つの部署というつもりで臨んでいます。
あと、僕自身が一応職業的にカメラマンもしていまして、正直なところ、若頭のメンバーとして自町の仲間たちを撮影するのに、一般ギャラリーの皆さんと同じようなポジションでしか撮影出来ないようなら面白くありませんし何の意味もない・・・というのが本音で、この辺りが ”特殊” と思われる部分です。
ですので、僕がこんな撮影が出来るのはあくまでも 上北の分だけ で、他町様でこんな撮影をしたり、また他町の皆様が上北でこんな撮影をすることも出来ません。

これらのコトを踏まえて頂いた上で、以下、僕が注意している点とか、実際にやってみて反省すべき点とかです。



まず、やりまわしの際のだんじり全体の動きなのですが、基本的に、おおむね次のような感じになると思います。
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右コーナーの場合の例で、位置に付いた状態です。
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合図と共に綱が全力で引き始めて、綱が進行方向に進むにつれて綱元だけでは弧を維持しきれなくなって、図内コーナーの辺りが狭くなってきます。
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後梃子が舵を切り始めた辺りから、だんじり本体のイン側 (A部分) は基本的に安全地帯となります。
普通のクルマやトラックの場合でしたら内輪差が出るので危険なのですが、だんじりの場合は後駒を横に滑らせる形で方向を変えますので、基本的にこの状態から先は広くなる一方となります。
この時、後梃子メンバーが吹き飛ばされてしまう可能性が非常に高いので、アウト側で立っていると邪魔になり危険です。
ただ、後梃子の最後部メンバーよりも後ろの位置 (B部分) は基本的に安全です。

ですので、アウト側で撮る場合 ・ イン側で撮る場合それぞれに、
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綱が引き始めてから後梃子が舵を切り始めるまでの間』 に、A地点 ・ B地点まで移動できるタイミングの撮り方をすれば、基本的に危険はなく皆の邪魔になってしまうこともありません。
もっと綱の先頭側から撮ることも可能だと思うのですが、その場合は駆け足に近い早さで移動しなければ後梃子が舵を切り始めるタイミングに間に合わなくなります。
この辺の感覚は、路面状態とか傾斜とか皆の気合の乗り方とかいろんな要素で変わってきて、例えば上北の場合でしたら、微妙に登り坂になる美多彌神社前のT字方向へのやりまわしより、下り気味で尚且つギャラリーも多い高橋交差点でのやりまわしの方が、移動しなければならない速度も早まります。

・・・と、この辺りまではだいたい予想できていたのですが、でも実際にやってみますと全然考えが足りていませんでした。。。
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その最大の状況が 『1発目の舵切りでオーバーステアになった場合』 なのですが、オーバーステアから後梃子が続けて調整切りを行う際に、安全地帯だったA部分が一気に危険地帯に変わってしまいます。
このような場合は、後梃子イン側メンバーの邪魔にならないように咄嗟に場所を空けなければなりません。
やりまわしの際にはできるだけ後梃子メンバーの雄姿も撮りたいのですが、だんじりの向き加減を常に意識するように注意しないと、90度以上に深追いしてしまうと切り返しの際に自分の身が捌き切れなくなります。 自分自身が怪我したり機材が壊れたりする事は大した問題ではないのですが、結果として仲間や連合他町様にご迷惑を掛けてしまうコトだけは避けなければなりかねませんので、この辺りは十二分に注意しておく必要がありそうです。

あと、やりまわしのスタート時のセッティング自体が、毎回キチッと同じとは限らなくて、綱の張る ”弧” が、最初からイン側に狭目になっている場合や、また綱が引き始めた瞬間にコーナー部分の弧が一気にイン側に狭くなってしまう場合があります。
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曳行が後半に差し掛かって、全体に疲れが見えてきた辺りでこういう状態になりやすいのですが、この場合、だんじりの 『転回ポイント』 も 『コーナー脱出ポイント』 もイン側に移ってしまいます。
この時、後梃子のメンバーには、これらポイントがインに移っているコトが分かりませんので、同じような感覚で舵切りを行うとオーバーステアになる確率が高まり、そしてだんじりのコーナー脱出ポイントがインに移っている状態でオーバーステアになってしまうと、その時点でほぼ9割方失敗が確定してしまいます。
ところがその一方で、だんじりの転回ポイントと脱出ポイントがインに移るほど、綱の引きと後梃子の舵切りのタイミングが合った場合にスピードが乗りやすくなりますので、その場合はアウト側の後梃子が早い段階で振り飛ばされてしまって結果的にアンダーステアになってしまう場合もあります。
だんじりの転回ポイント・コーナー脱出ポイントは常に道のド真ん中に来るようにした方が、トータルとしての成功率 (修正率) は高まるハズなのですが、口で言うように簡単には行かないのがだんじりですので、その時その時のこの辺の状況にも気を付けておく必要があります。

2009 年南周回大トリの大庭寺さんのやりまわし も、きっちりセンターライン上を通って転回に入り、そしてド真ん中に向けてコーナーを脱出してします。 疲れが出ているハズの最後の最後に綱がセンターを通す引きが出来るのは並大抵のコトではないと思うのですが、やはり道のド真ん中を走り抜けるやりまわしは堂々として美しいです。

ともあれ、平均的にアウト側よりもイン側の方が撮りやすいような気がするのですが、いずれにしましても、自町のやりまわしの成功例も失敗例もたくさん見て、色んな状況、色んなタイミング、色んな度合い、を、感覚的に掴んでおく必要がありそうです。
また、だんじりそのものが年々進化する部分もあって、特に駒の材質を換えることで滑り方がガラっと変わる場合もあり、それによって、
  ・イン側が狭くなりやすいかアウト側が狭くなりやすいか
  ・オーバーステアになりやすいかアンダーステアになりやすいか
という辺りが大きく変わってきます。

他にも、色々と注意しないといけない点や見落としている点が多々あると思うのですが、それらいわゆる撮影ノウハウのようなモノは、それぞれ自町の曳行バランスの中で、探して、試して、作っていくしかないような気がします。

上の動画1・2は、2011年度の試験曳きで行われたやりまわしを順番に載せているのですが、最初はかなり遠目から撮影して、徐々に間隔を詰めるようにしているのがお分かり頂けると思います。
正直、あまり他町様におすすめできる撮影方法ではないのですが、もしこういった撮影をされる場合は、十分にお気を付けて臨んで下さい。

※追記
使用しているのは一般的に 『ステディカム』 と呼ばれている動画用スタビライザーで、今回僕が使ったのは HAGUE Mini Motion-Cam というものです。 日本で正式に取り扱い販売している代理店がありませんので、英国から通販輸入したものです。
国内でも ”プロ機材ドットコム” という会社が同等製品を製造・販売しているようです。 ビデオカメラ・スタビライザー
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by land-walker | 2011-09-25 18:20
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